わたなべ歯科クリニックは福岡市西区今宿駅前にある一般歯科、予防歯科、歯周病治療、小児歯科、矯正歯科、ホワイトニング、義歯、インプラントを営む歯科クリニックです。

『顎関節症』、顎が痛い、口が開かない、開きにくい、カクンと音がする...

DATA:2019.12.05

こんにちは、福岡市西区のわたなべ歯科クリニックです。
いよいよ今年も12月になり、もうすぐ今年も終わりますね。今回は、顎関節症についての説明です。
福岡市西区のわたなべ歯科クリニックに来院される患者様の中には、顎が痛い、お口が開かない、開きにくい、カクンと音がするなど、顎の症状を訴えて来院される方も多くいおられます。



顎関節症とは、どのような病気?
顎関節は、どこにあるかというと耳の穴の前の辺りにあります。
お口を開こうとすると、顎が痛む、あるいは十分には大きくお口を開けられない、開きにくい。また、お口の開け閉め時に顎関節部に「カクンッ」と音がする。という症状がでます。
顎関節症は2人に1人は経験すると言われているほど多くの方が経験します。
症状が音だけのみである場合は、首や、手や足、肩の関節などを動かしている時に音が出るという状況と同じです。
顎関節以外の関節部のこのような音を気にして整形外科を受診する人はいませんが、顎の関節の場合は、耳のすぐ隣にあるために「音が気になる」と来院される方が多くいます。しかしこの音を消すためには手術が必要になることから、世界的には「音だけであるなら手術すべきではなく、治療する必要はない」とされています。
しかし、お口を開ける時や食事時に顎が痛む、あるいは十分には大きくお口を開けられない、開きにくい場合は、歯科への受診及び治療が必要です。

顎関節症の診断について
顎関節や筋肉の痛みや口の開けにくさ、関節音のうちの一つがあり、他の病気を否定したときに顎関節症と診断します。一般的には、症状がどのように始まり、どのように変化したかをお聞きし、顎関節や筋肉、口の中を診査し、必要に応じてエックス線撮影やCTによって骨の異常の有無を調べます。場合によっては骨以外の関節構造や筋肉の問題についてはMRIによって調べる必要が出ることもあります。
また、顎関節症で出現する痛みや口の開けにくさは、親知らずや虫歯、歯周病、歯の喪失、入れ歯など他の原因が起こしている可能性もあります。

顎関節の解剖学



顎関節症の病気の状態(病態)は現在4つに分類されています。最も多いのは関節内にある関節円板(図1)というクッションが前方にずれることで起きる「カクンカクン」という音が出る状態(図2)、



あるいはずれがもっと大きくなることで大きな口が開けられなくなる状態です(図3)。



特に口が大きく開かなくなると、口を開けたり食べ物を噛もうとするときに痛みが出ます。この2つの状態で来院される方が全体の60%ほどになります。これ以外では、顎関節そのものには痛みがないのですが、下顎を動かす筋肉がうまく働かなくなり、口を開けようとすると頬やこめかみの筋肉が痛むという状態(図4)あるいは関節円板のずれはないのですが、口を開けようとすると顎関節が痛む捻挫に似た状態があります。



稀にですが、関節を作っている骨が変形するタイプの変形性顎関節症があります。このタイプは長年顎関節症が続いていたり、年齢の高い方に多くみられます(図5)。



顎関節症の原因
昔は「かみ合わせの悪さ」が原因と考えられていました。
現在では、顎関節症の原因として世界的に認められている考え方は「多因子病因説」といいます。関節や筋に負担のかかる要因は色々あります。そのような要因がタイミングよくいくつも集まって負担が大きくなり、その人の持っている耐久力を超えると症状が出るという考え方です。

「多因子病因説」



「様々な寄与因子」



そのような要因には様々なものがあり「寄与因子」と言います。1つ1つは小さな要因ですが、このような寄与因子が多数集まり重なることによって、症状を起こすほどの原因となります。

まずはじめに耐久力として、個人が持っている顎関節や顎を動かす筋肉の構造的弱さがあります。この構造が頑丈であればいろいろな負担に耐えられますが、弱い場合には症状が出やすくなります。しかし、耐久力である個人の顎関節の構造を強くすることできません。
治療する際に、患者さんの全ての寄与因子を特定することができるなら、それらの寄与因子をできるだけ除いて行くことで、原因に対する治療を進めることができるのですが、全ての寄与因子を見つけるということは非常に困難です。また見つけることができたとしても、除くことができない寄与因子も多数あります。
その数ある寄与因子の中で、特に行動学的寄与因子の中で、最近見つかった重要な寄与因子があります。それは『TCH (Tooth Contacting Habit、歯列接触癖)』です。

TCHとは、必要がない時にも上下の歯を無駄に接触させている悪習癖です。普通は、口を閉じていても上下の歯は接触せず噛んでいませんが、TCHがある方は、普段から口を閉じているときに上下の歯が接触し噛んでいる状態が長時間続きます。この癖があると顎関節や筋肉に持続的な負担をかけ、顎関節症を引き起こしやすくなることが判明し、数ある寄与因子の中で最大の原因になっていることが医学的に分かっています。



顎関節症の治療について
・薬物療法
・スプリント療法
・レーザー療法
・ボトックス治療など

福岡市西区のわたなべ歯科クリニックでは、顎関節症の種類や症状に合わせて、様々な治療をおこなっておりますので、ご気軽にご相談下さい。

福岡市西区のわたなべ歯科クリニックでお口の中の健診を
当院では、最新医療機器設備や治療法を導入し、安全で確実な診断、および治療(虫歯、歯周病、小児歯科、マウスピース矯正、歯科口腔外科、入れ歯、クラウン、審美歯科、ホワイトニング、インプラント治療)を実施するほか、予防やメンテナンスなど様々な症例や幅広い年齢層の患者様に対する治療を包括的に行うトータルケアに力を入れています。

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